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データ中心アプローチとは何か

このページ目的
 「【コラム】データ中心アプローチとは」では、様々な観点からコラム形式でデータ中心アプローチを解説して行きますが、なぜ様々な観点なら解説するかと言うと、一面的な説明で理解を得る事は難しいと考えているからに他なりません。
 とは言え、データ中心アプローチに関して何の前提知識も無ければ、コラムを読んでみようかと言う気も起こらないので、無謀は承知でザックリ概要を説明しようと言うのがこのページの目的です。
 ザックリなので、大幅な省略と抽象化をしていますので、詳しくは、コラムを読んで正しい概念をご理解下さい。
データ中心アプローチとは
 データ中心アプローチの成果物は、データベースを使ってデータを一元的に管理する情報システムです。
(更に言うと、一元化と言うからには、業務別・機能別・目的別などに細分化した上で、それらの単位毎に一元化したのでは、全体的には分散化にしかなっていないので、一元化の前提としてなるべく大きな単位への統合を指向すると言う事は容易にご理解頂けると思います)
 と言う事は、データ中心アプローチとは、データベースを使ってデータを一元的に管理する情報システムを作る方法であると言う事が出来ます。
 そもそもビジネスシステムは、ビジネスの中で発生したデータを情報システムに記録しておき、必要に応じて要求されたデータをユーザインターフェースと言う形で提供します。
 データはビジネスの中で発生するので、データの発生単位とデータの関連を継承する形でデータベースを作れば、冗長性の無いデータ管理が実現します。
 例えば、ビジネスに顧客と言うビジネス要素が存在し、それが顧客名・顧客生年月日・顧客住所・顧客電話番号をデータとして持つとすれば、データベースには、顧客名・顧客生年月日・顧客住所・顧客電話番号をカラムとする顧客テーブルを作れば顧客1件の発生で、顧客テーブル1件追加と言うシンプルな対応が実現出来ると言う訳です。
 また、データは一つあれば全体で共用出来るので、ユーザインターフェースを実現する仕組みの仕様も、データベースとの関係で容易に作り事が出来ます。
(データ項目を指定するば、何処からどうやってなどについては、説明するまでも無く自明であると言うことです)
 例えば、顧客照会を行う画面の場合、顧客名・顧客生年月日・顧客住所・顧客電話番号など出力する項目を指定するだけで、プログラム仕様の大部分は満たしてしまいます。
(表示項目が決まれば、後は画面設計基準などに従って、一応の画面設計は出来ると言うことです)
 このようにデータ中心アプローチは、データを一元的に管理するデータベース(データを一元的に管理しないデータベースはありませんが)を使ってを作る事で、間接的に単純で無駄の無い情報システムを実現させます。
 そのポイントがビジネスのデータ構造(データの発生単位とデータの関連)をデータベースに継承する事なので、データ分析/データモデリングを技術的な基盤とする訳です。
データ中心アプローチの効果
 最後に気になるデータ中心アプローチの代表的な効果を挙げておきます。
・システム規模の極小化
 データから冗長性が排除されるので、プログラムやシステムの冗長性も排除され、大幅(70%以上)にシステム規模が縮小されます。
 しかも機能はそのままで。
・保守性向上(開発の生産性も向上する)
 保守作業のレスポンス向上でシステムがビジネスのネックになる事が無くなり、新しいユーザインターフェースの要求実現も従来に比べて大幅(90%以上)に短縮される。
 他にも色々と効果を言われる事がありますが、データ一元化などの目的であったり、バッチ処理の削減などの派生的な現象であったりなので、主には、上記2つが中心となります。
 この効果をうまく使えば、更にシステムの長寿命化や、処理の平準化を活かして機器の削減からコスト削減などへと拡大する可能性はあります。

 以上、データ中心アプローチの概要をザックリ説明させて貰いましたが、コラムを読んで見ようかと言う気に成って頂けたでしょうか。
 データ中心指向は、開発技法や方法論に依らず、効率の良いシステム運営を実現する前提となる重要な要素です。
 今や、データベースを使わない情報システムはありませんが、データ中心アプローチの方は、システム開発技法やデータベース設計技法として扱われる中で、その本質は見失われ時代遅れとされた結果、データベースがデータベースとして必要な機能(データの一元管理と整合性の維持)を持たず、その皺寄せをアプリケーションに負わせると言う本末転倒の状況すら散見されています。
 何事も考え方を理解しないまま、外形的な模倣に終始していたのでは本来の効果は生まれません。
 この「【コラム】データ中心アプローチとは」では、データ中心指向を「ビジネスシステムにおける、データ管理のフレームワークである」との観点から、その考え方をご理解を頂くことを目的として、様々な観点からデータ中心アプローチの考え方をコラム形式で解説しています。
 なぜ、最後に説明した効果が生まれるのかについても、コラムを読めばわかる仕組みに成っています。
 それだけを目的に読んでも損はありません。
 是非、このコラムを健全な情報システム構築の参考にして情報システムと情報システム部門のパワーアップを進めて下さい。
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