![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() |
![]() |
||||||
![]() すでにほとんどの企業で情報システムが稼働している状況では、基幹情報システム開発は再構築になるので、システム機能の大半を現行システムから継承する必要があります。 その場合、改めて業務要件をヒアリングなどの不確実な方法で収集するよりも、実績のある現行システムの情報資産を活用する方が格段に確実なので、これを再利用しない手はありません。 「移行優先開発」では、現行情報資産の確認と整備から着手します。 【注】:現行情報資産 ここで言う現行情報資産とは、不完全な保守管理下にある設計文書などではなく、ユーザインターフェースやデータベースの定義情報など、実際ビジネスの中で使われている情報資産を指します。 また、現行情報資産の確認と整備とは、サンプルの収集や一覧表の作成など、総量把握を中心とする作業を指します。 ![]() ビジネスは基本的にそのままのペースで継続して行きます。 システムを再構築するからと、「先を見通して業務要件を前倒しで検討して・・・」などと気負った対応を考える事もありますが、先の事が分かる訳も無く殆どの場合無駄に終わります。 つまり、今、捕捉出来ていない事に関しては、分かった段階で対応すると言う姿勢で、業務要件的には、現行機能に現在把握されている追加機能だけを加えます。 【注】:追加機能 追加機能に関する具体的な対応は、新たに必要となるビジネスの構成要素(エンティティとして)や、新たに設定された属性をデータモデルに加えたり、当該情報を利用するユーザインターフェースを設計するなどの作業になります。 ![]() この方法論の最大の効果は、データベースの作りをビジネスに適合する形に変えることです。 まず、現行システムを分析することで現行ビジネスのデータモデルを作成し、新システムで追加・変更する業務要件を反映した新モデルを作ります。⇒データ項目別のルールやコードの値などはモデルに直接書き込む事は出来ないので、リポジトリなどの適切な補助機能の利用は必須です。 また、現行システムの分析なので、比較的自由なタイミングで着手可能な上、体制的にも数人のデータ分析者で対応可能なので、再構築に本格着手どころか、決裁される前からでも対応可能です。 【注】:決裁される前 基本的にビジネスを記録するデータ項目、及び当該データ項目から二次的に導出される集計項目やその他の導出項目が何処にあるかを一元的に把握するためには、データモデルと関連付けて管理するしか方法はありません。 再構築の有無に関わらず、ビジネスを詳細に表現したデータモデルを作る事を勧めます。 ![]() 一旦、データモデルが出来てしまえば、以下の作業が並行して実施可能です。 ・データベースの設計と初期設定 ・データ移行システムの開発の移行の実施 ・入力系ユーザインターフェースプログラムの開発と運用 ・出力系ユーザインターフェースの検討⇒仕様が決まったものから順次開発
また、プログラム開発部分はユーザインターフェース別に独立した作業なので、作業内でさらに作業を多重化対応する事も可能です。 【注】:多重化対応 ここで紹介している作業は、基本的にデータモデル(とリポジトリなどの補助機能)から収集可能な情報に従って作業する前提なので、作業担当者にはデータモデル(とリポジトリなどの補助機能)から必要な情報を読み取るリテラシが必要です。 ![]() データ移行設計から、データベースの初期設定を待って、データ移行を行う作業を優先する事で、現行データからデータベースを先に作る事で、 ・入力系ユーザインターフェースシステムのテスト/検証環境の提供 ・出力系ユーザインターフェースアプリケーション開発の各種テスト段階へのテストデータ提供 ・新旧データベースの並行運用 を実施可能な環境を作ります。 【注】:並行運用 システムの規模や影響度などから並行運用が必要と判断する場合は、移行システムも単純な変換機能だけでなく、日々、現行システムに追加されるデータを新データベースに同期制御する必要があります。 ![]() 移行システムと入力システムを先に作成し、データベースにデータを移行する事で、新旧両データベースの並行運用を可能とし、ユーザインターフェースの実現タイミングに余裕のあるものから、新システムでの業務運用に移管することで段階的な移行を可能とします。
![]() この方法でシステム開発を行う長所は以下の通りです。 ・システムの品質を左右するデータモデルの作成をはるかに先行して着手可能なので、要員を教育し十分練度を向上する時間を計画的に設定することでモデル品質を向上させる事が出来る。 ・どの開発プロジェクトでも常に最も決定が遅れる出力系のユーザインターフェースの仕様が決まるのを待たずに作業に着手可能。 ・データベースの並行運用が可能なので、段階的なシステム移行が選択可能となり、一発勝負の一括移行に比べて、移行の安全性が桁違いに向上します。 ・データベースの品質が向上するので、新規の情報要求に対する対応スピードが格段に向上します。 ・実装手段(ソースジェネレーター・言語・技法など)を選ばない、また、導出ルールの実装モジュール(ストアードプロシジャー・オブジェクト・サブルーチンなど)の共用化など、データ管理とプログラミングを一体化する小技で、実装の品質向上と生産性アップが出来る。。 ・リポジトリを使ったデータ管理へ容易に移行できるので、データの共用化が進み企業全体での情報活用促進が可能。
![]() この方法で効果を出すには、データモデルにビジネスのモデルとしての機能が求められます。 ビジネスのモデルとは、業務上の場合分けや、おもてに見えない関係などについても詳細にモデル化するものです。 通常のデータモデル表現、エンティティ・関連・属性・識別子に加えて、サブセット・関連エンティティ・再帰・明細などでビジネスのディテイルを表現するデータ分析/データモデリングのスキルを習得する必要があります。 なお、弊社では、このデータモデリングのスキルを基盤に、リポジトリの活用や企業で統合的なデータ管理の実施へと段階的にデータ管理をステップアップするコンサルティングサービスをご提供しています。 データモデリングは、自転車・水泳・英会話などと同様、在る程度の訓練と慣れが必要なスキルです。 具体的な作業に取り掛かる前に、実践的なスキルレベルに到達するためには、余裕を持った日程での研修をお勧めします。 |
|||||||
![]() |
![]() |
||||||
![]() この無償セミナーは「移行優先開発」のベースになっているデータ中心アプローチの技術や考え方を紹介するものです。 データ中心アプローチは、情報システムの開発に限らず応用範囲の広い考え方なので、中核技術であるデータ分析/データモデリングのスキルと合わせてご理解頂くことで、データモデル活用の幅を広げて頂く事が出来ます。
|
![]() オンサイトセミナーは、技術研修を中心にオンサイトで開催するセミナーです。 顧客企業ごとの状況なニーズに合わせて研修内容の最適化が出来るので、データ管理者の育成から、分析作業者の緊急動員まで、幅広くご活用頂けます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |